「Seesaaブログ」に移行しました!

今年のはじめ、突然「ウェブリブログはサービスを終了します」という案内が来て、私のブログの記事数1000を超えてるんですけど、無事に移行できるのかな・・と不安でしたが、とりあえず、案内の通りにやったら、普通に移行できました。 それは良いんですけど・・・。デジタルに弱すぎる私、設定をどうやったら良いのかわからない。ウェブリブログと比較して、変わった部分をもとに戻したくても戻せない、オロオロしております。私のブログを今まで見ててくださった方、いきなりURLも変わっちゃって、申し訳ありません。・・・て、ここで謝っても、前のURLしか知らない方には伝わらないんですよね・・・。参ったなぁ。地道に、できそうなことから取り組んでいくしかないです。ご了承くださいませ。 (2022.05.31)

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『医学のつばさ』/海堂尊 ◯

いやぁ・・・『医学のひよこ』の終わり方があまりにもアレ(笑)過ぎて、急いで図書館から借りてきてしまいましたよ、『医学のつばさ』。『ひよこ』のときも思ったけど、本作では更に〈桜宮サーガにこんなファンタジーぶっ込んで、大丈夫なの?〉と心配になる程の展開(笑)。まあ、桜宮サーガとは一線を画してるのかな、この『医学の~』シリーズは・・・。図書館での分類も〈ティーンズ〉になってたし。海堂尊さん、そこのところ、どういう感じなんでしょう? 『首相案件』という、大人を黙らせてしまう名目を掲げられて連れ去られた〈いのち〉。どうすることも出来ず、足掻くチーム曾根崎とお手上げの東城大医学部。火喰い鳥・白鳥の活躍も虚しく、作戦は空回りするばかり。そこに登場するのは、アメリカから〈いのち〉サイズでも検査できるサイズのMRIを搭載した船を引き連れてきた、アメコミ口調の東堂教授。東城大首脳陣は、東堂教授に協力してもらい、〈いのち〉を奪還することを計画。しかし、東堂の動き及び背景が怪しく、〈いのち〉がアメリカへ強制的に連れ去られる危険を察知した一同は、さらなる奪還作戦を計画。奪還作戦に加わる、平沼製作所ファミリー、4Sエージェンシー、忍と忍の義理の兄・タク。 ・・・登場人物が多いよ!!しかも因縁が絡まりすぎてるよ!!更に言うなら、キャラが濃すぎて渋滞してるよ!!オバちゃん、話の展開についていくのに、息も絶え絶えです。更に、〈いのち〉とミナレットのスリーパー・涼子、空っぽの男・アイスマンの精神を接続してどうのこうの・・・という…

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『「いまの説明、わかりやすいね!」と言われるコツ』/浅田すぐる ◯

先月読んだ浅田すぐるさんの『トヨタで学んだ「紙一枚!」にまとめる技術』よりも本書『「いまの説明、わかりやすいね!」と言われるコツ』 のほうがより実践的だと感じました。ただ・・・いかんせん〈とっ散らかったアタマ〉のまま50年余りを生きてきてしまった私。読了してもなお、「これで私の説明もバリバリ伝わるようになるわ!」とは思えない(笑)。まあ、数をこなしていくうちに、段々と身に馴染んでいけばいいなと思っております。 この本の私的ポイントは、3つあります(本書で学んだ技法でレビューしようと努力してみる私)。①要点は3つまでに絞る。②フレミングポーズは得意です(笑)。③大事なことを説明する時は、一旦書いてみる。 うん、全然内容がわからないじゃないか(笑)。正しい内容としては「3つ」という数が重要で、何はともあれ私も上げた「要点は3つまで」、それから「構造に当てはめる」「どのように説明したらわかるか」というということを、わかりやすく書いてくれています。 『トヨタ~』は、「私のとっ散らかったアタマを整理し表現する手立てになるかも」と思って読んだわけですが、本書の方はどちらかというと「整理したことをわかりやすくするためにはどういう構造を取ればいいか」という手法の方に焦点が置かれていた気がします。 「要点は3つまで」って、結構難しいですねぇ。本書にも「網羅性」優先で説明しようとするからわからないと書いてありますが、ついつい「あれもこれも」取り上げたくなってしまうのは「落ち度なく説明したい、わかってもらいたい…

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『絶滅危惧種 救出裁判ファイル』(児童書)/大淵希郷 ◯

『わけあって絶滅しました。』を読んだあと、こういう本もあるんだ・・・と発見して、〈読みたい本リスト〉入りしていた本書・『絶滅危惧種 救出裁判ファイル』 。絶滅の危機に瀕した生き物たちが原告となり、被告は人間、裁判官は神様。著者大淵希郷さん、TVでも有名な動物研究者さんなんですね。ネットで検索してみたら、見たことある方でした。 『わけあって~』は、隕石衝突や気候変動などの要因で絶滅した生き物たちも入ってましたが、本書では〈人間のせいで絶滅〉した生き物たちをクローズアップしていたため、とにかく申し訳ないやら、言い訳したいやら・・・で、ちょっと切なくなってしまいました。 どの裁判も、人間有罪なわけですが、まあ原告の証言からするに、そりゃそうでしょうとも、って感じです。人間の身勝手のせいで、こんなにたくさんの動物達が、絶滅した・絶滅の危機にあるなんて、なんとかしなくちゃなぁと思います。もちろん、過ぎてしまったことは取り返せないので、これからどうしていくかってことになるわけですが。 しかしねぇ。ハムスターが絶滅危惧種?!動物園でおなじみのトラやラッコも?!結構、衝撃ですよ。ペット化して沢山飼育されているとしても、野生種とは違うから、絶滅の危機は回避されないのですね。絶滅の危機を保護して、数を増やすことが出来た生き物も居るというのは、ちょっと救いですが。世の中の便利さを捨てるわけにも行かないし、生き物を守るために人間が襲われても良いのかっていうこともあるし、環境を守りつつ、うまく共存していけるといいです…

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『逆ソクラテス』/伊坂幸太郎 ◯

伊坂幸太郎さん、デビュー20周年だったんですねぇ、この作品が出た2020年。『オーデュボンの祈り』を初めて読んだ時は、あの怒涛の伏線回収に度肝を抜かれましたね。もう16年も前のことです。あれから、ゆっくりですがずっと読み続けてきました。本作『逆ソクラテス』は〈先入観をひっくり返す〉をテーマにした短編集。先入観を打ち破る子供たちの物語が、とても爽快でした。 微妙な繋がりがありつつも、独立したそれぞれの物語は、どれもが〈思い込み〉や〈大人の意識操作〉などを、素直な気持ちで打ち破ろうと活躍する子供たち(一部子供~大人の過程も含まれるけど)の真っ直ぐさが、気持ちよかったです。まあ、子供なだけにちょっと短絡思考で突っ走ってしまって、「大丈夫?」ってドキッとするシーンもありましたが、それでも彼らの頑張りが報われてスッキリ収まる感じは、痛快でしたね。 「逆ワシントン」のラスト、良かったですねぇ。あの物語のあの人、あのあとちゃんと「永遠」を活かすことが出来たんだな、きちんと自分に向き合って、償うものを償って、真摯に生きた結果、あの瞬間を見ることが出来たっていうことは、きっとこれからの彼の心の中の光になると思うんですよね。~~もしアンスポーツマンライクファウルだったら、相手はフリースローが与えられた上で、さらにリスタートの権利がもらえる。~~(本文より引用) 私、バスケットだけじゃなくスポーツ全般苦手だし全然ルールも動きもわからないんですが、「アンスポーツマンライク」の彼らの流れるような動き、目に見えるような…

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『神様の定食屋』/中村颯希 ◯

事故で急死した両親の定食屋「てしをや」を継ぐ妹・志穂を助けるため、割とブラックな職場を休職した兄・高坂哲史。その切替は早かったものの、料理はできない、定食屋の手伝いもしたことのない哲史は、手際の悪さや心得違いで志穂からさんざん非難を浴びることに。中村颯希さんの『神様の定食屋』 は、そんな哲史に神様が力を貸してくれて、定食屋として成長していく姿を描いた、ハートフルな物語です。 まずはですねぇ・・・。「一皿目 チキン南蛮」「二皿目 天たまかけご飯」「三皿目 具だくさん豚汁」「四皿目 フレンチ風オムライス」「五皿目 「てしをや」名物・唐揚げ」「おかわり ほくほくおでん」って、各章のお料理がホントに美味しそうで、読んでてすっごくお腹が空きました。誰か、私にこんなお料理を作ってぇぇぇ~!!結婚して20数年、ずっと料理は私が担当なんですけど、好きじゃないんですよねぇ、料理。毎日作るのは作ってるけど、楽しくないし、嬉しくもないです。なので、ぐんぐん料理の腕を上げ、定食屋さんとしての心構えが成長していく哲史を見てたら、なんかちょっと切なくなってきました・・・。いや、物語はすごく良かったですよ。どの料理も美味しそうだし、哲史にフュージョンする魂たちの心残りの解消も心温まるし、若者たちの成長って、やっぱり清々しいですもん。 しかし哲史、順応早すぎるって(笑)。ヤケになってお参りに行った神社で、急に神様が出てきて、魂とフュージョンして、魂のもつ料理の腕を身に着けて、「てしをや」に降りかかる困難が解決していくっていう…

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『医学のひよこ』/海堂尊 ◯

『医学のたまご』から少し経った頃の話。主人公・曾根崎薫は、東城大医学部に特別に通う中学生である。本作『医学のひよこ』 は、その彼の中学3年の春に起こった、とんでもない1ヶ月を描いた物語である。・・・あのう、海堂尊さん、ホントにこの展開で大丈夫なの?! 時は、あの【バチスタ・スキャンダル】からすでに、十数年・・・。世界を大きく変えた〈コロナ禍〉も4年目に入り(2023年)、人々の生活はそれなりに機能するようにはなっていた。まずここで、ビックリ。この物語と我々読者のリアル年歴が、同じになって来たのである(私がこの物語を読んだのが2022年)。『コロナ黙示録』及び『コロナ狂騒録』、これらの事態がこの桜宮サーガの世界を襲ったそのちょっと後に、こんな事が起こるなんて・・・。登場人物も因縁が多いし、いろんな物語が伏線になりすぎてて、割りとライトな物語なのに複雑ですよ。はぁ・・・、私的には嬉しいけど、また〈一見さんには優しくない桜宮サーガ〉と言われてしまいますなぁ・・・。 〈チーム曾根崎〉は、ひょんなことから洞窟内で大きな卵を発見し、兄貴分の佐々木アツシを巻き込んで、その孵化に立ち会う。生まれてきたのは、巨大なヒューマノイド型の新生物。・・・ってちょっと待て、いきなりファンタジーぶち込んできた~!大丈夫なん?この展開?子供たち+アツシでは対処しきれなくなり、東城大医学部の看護師長・如月翔子を頼って新生物〈いのち〉をオレンジ新塔に移すと、その存在が大学に知られてしまい、〈いのち〉に対する研究調査の主導権を巡っ…

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『みとりねこ』/有川ひろ ◎

水無月・R激推し有川ひろさんの、〈ねこ〉についての短編集。タイトル『みとりねこ』 で既に「これは泣くな・・・」と構えていたけど、予想通り、泣かされましたよ。はい。でも、気持ちのいい涙だったと思います。悲しいだけじゃなくて、登場する猫たち全てに〈ありがとう〉を伝えたくなるような、愛おしさに満ちた涙となりました。 猫を飼ったことはないんですが、確実に私は猫派ですね~。いや、犬も可愛いと思うし(実家で飼ってた)、何ならカエルやフクロウだって可愛いと思うけど。とはいえ、この短編集を読んで〈小さないのち〉に対する責任を考えると、気軽に飼うことは出来ないな・・・とも思います。 7つの物語、有川さんの〈猫愛〉がひしひしと伝わってきました!それぞれに、猫たちの個性も色々、人間たちも様々、レパートリー豊かでしたねぇ。 「ハチジカン ~旅猫リポート外伝~」サトルが子供の頃飼っていたハチの物語。「こぼれたび ~旅猫リポート外伝~」(「旅猫リポート外伝 一人と一匹、西へ」にて既読)やっぱ、グレートデンはさすがにな・・・(笑)。「猫の島」(『ニャンニャンにゃんそろじー』にて既読)なんか、今回はちょっとお父さんに対して、「しょうがねぇなあ・・・」って思ってしまった私。丸くなったのかしら。「トムめ」ひたすらトムに負け続ける独白(笑)。「シュレーディンガーの猫」啓介の成長?進化?が目覚ましく、話のテンポの良さも素晴らしかった。「粉飾決算」このお父さんの総決算の決定打が猫からの扱い・・・愛嬌があると言えなくもないですな。「み…

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