『老いとお金』/群ようこ ◯(エッセイ)
老いとお金 (角川文庫) [ 群 ようこ ] - 楽天ブックス
タイトル『老いとお金』のインパクトがあまりにも強く、書名を知った途端に図書館に予約を入れた本です。群ようこさん群さんの作品は、エッセイも物語もどちらもいくつか読んでいますが、軽い文章で読みやすくて好きですね。自分の身に起こったことを、当時の怒りは上手く薄めながらもしっかりと書き記してくれているのは参考になりましたし、なるほどなぁと関心もしました。
群さん、実家のお母さんと弟さんにたかられて大きな家を一軒建てたのに、その家の鍵を渡してもらえないとか、建てる際の約束を破られたりとか、けっこう酷い目にあっていたんですねぇ。もちろん、弟さん側にも言い分はあるんでしょうが、それにしても弟&母親がケチくさい。「長者番付」に載ったのを嗅ぎつけられて・・という経緯の段階で、警戒して然るべきだったのかも知れませんが、身内となるとなかなか関係を断ち切ることも出来ず、情もあるし・・・ということで、こんな事になってしまったんでしょうね。まあ、私にはそんな大金はないので、こんなことにはならないと思いますが、気をつけなくちゃな~なんて思いました。身内のトラブルは、面倒くさい・・・。
その家のトラブル話が半分ぐらいを占めていたのですが、それ以外は「老後に向けてお金を貯めるより、今の自分を機嫌良く過ごせるようにするため、お金を使う」という話や、作家という職業柄、体と依頼が続く限りは書き続けて収入が得られるという点で、老後を割と楽観されてるようでしたね。
その…