一連の幼女誘拐殺人事件。ストーリーは、犯人側の事情や独白と追い詰める警察側の物語とで進められていると思っていた、貫井徳郎『慟哭』』。
ところが、最後に分かったのは`犯人の物語`と‘警察側の物語‘の事件は一連のものではなく、間に1年を置いて起こっていた2つの連続幼女誘拐殺人であった。先の幼女誘拐事件の最後の被害者の父が警察側の責任者で、事件の後退職し、宗教から自分なりの理屈をつけ幼女誘拐殺人を始めるという、2重構造のストーリーであったのである。
すっかり事件は一繋がりだと思い込んでいた私は、最終章に向かうにつれ、「何かおかしいけど、何がおかしいか分からない」と言うモヤモヤ感が募り、種明かしがされた瞬間、「そう来るかよ!」と自分にツッコミを入れてしまった・・・。水無月・R、この手の「読者欺き系のトリック」に弱いです・・・(-_-;)。
(2006.10.12 読了)
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