『愛の保存法』とか、『もっと、わたしを』とか、『グッドラックららばい』とか、あっさり読めて、「なんじゃそりゃ~!」で、さらっと読めて面白い作品が多かったので、今回も期待どおりでしたね。ちょっとトホホ感が薄かったかな。それも悪くない感じですよ。
フリーターの主人公・るかは、早期退職した父親が、母親と一緒に田舎に帰って蕎麦屋をやるというので、東京に残るため母の妹・達子叔母と同居することに。そのるかが、相当な「今時の若者」で、仕事はしてるけど楽だからで・彼氏もいるけど何となくイマイチ、なズルズル生活をしている。けれどバイタリティーあふれる実業家な叔母に、説教され言い負かされる日々ながら、少しずつ成長していく、るか。
なぁ~んて書くと、真面目な成長物語かって感じですが、そういうわけではないな。なんせ、るかの進歩がカタツムリのよーにのんびりなのだ。いや、それでも本人は必死なんだけどね。その辺が、結構ほほえましかったですね。
今回はあまり、「なんじゃそりゃ~!」な展開じゃなかったですね。一応前向きに進んでく女の子(と言っても24歳なんだけど)が主人公で。るかのバイト仲間の民ちゃん、よかったな~。シビアで現実的で、先を見通すしっかりとした女の子、って感じで。地に足をつけて、ちゃんと周りを見渡してる。まあ、ちょっとシビアすぎかなという気もしなくもないけどね(笑)。
どっちが好きかというと、やっぱり民ちゃんかな。あはは。
タイトルの『センチメンタル・サバイバル』は、るかの「サバイバル」なのかな?両親の更年期な確執、叔母さんの名言、新しい恋、バイト先の変貌、いろいろなことをサバイバルしていくから・・・かな?現代の女は、恋愛も仕事もユルくサバイバルなんだな、と思いました。うん。中年主婦も、もしかしたらサバイバルなのかもね(笑)。
(2007.08.28 読了)
この記事へのコメント
まみみ
水無月・R
TB&コメント、ありがとうございました。
『くうねるところにすむところ』、読んでみたくなりました。
私は平さんの描く「なんじゃそりゃ~!」な恋愛が、好きですね。世の中にはいろんな恋愛関係があるんだな~と、トホホ感を持って読んでおります。でもその力の抜け具合が、非常にリラックスできるんですよ♪