でも幼児向けでありつつ、大人にも響く部分があるような気がします。
きたやまようこさんは、ウチの長男が幼児だった時代に親子でハマった絵本作家さんです。「ゆうたくんちのいばりいぬシリーズ」で、いばりんぼでゆうたくんとその家族が大好きな犬・じんぺいが、すっごく可愛くて。
他にも長男よりも私がハマった「ポチブルシリーズ」とか、妙に斜め目線なくせに可愛らしい犬が出てくる絵本が多いですね。
この『いぬうえくんがわすれたこと』も、妙に哲学的なことを言う犬・いぬうえくんと、天真爛漫で天然系の熊・くまざわくんの、さりげなくもホンワカする日常を描いています。
「いぬうえくんとくまざわくんシリーズ」の5冊目で、今までも、のんびりほわほわと二匹(+α)が会話を交わしてきました。
今回も、ふんわりと優しくて楽しい生活を披露してくれてます。
この二匹のバランスが絶妙。そっけなく哲学的に語り、ちゃっかり家事はくまざわくん任せ、だけどくまざわくんが大好きないぬうえくん。色んなことが不安になるけど、いぬうえくんの言葉で前向きになれて、いぬうえくんのことを尊敬してるくまざわくん。
お互いが、お互いの領分を侵害することなく、同居生活を送っている。
いつもべったりじゃなくて、個別行動も多い。好みも違う。
だけど、お互いが大切な友達として相手を認めて、一緒に暮らし続けたいと思っている。
なんかいいなぁ、こういう友情。自然に一緒にいて、別のことをしてるんだけど、お互いがとっても大事な友達。自分にも、そして私の子供たちにも、そんな友達が出来るといいなぁ・・と思います。
ふんわり、あったかくて、とてもいい気持でした。
ちなみに、いぬうえくんの ~「わすれた ことは、きっと わすれても いいこと。たぶん こまる ことは ない。」~(本文より引用) というのは、なかなか名せリフですな。確かに、大事なことは何だかんだ言っても、覚えてる。結局、忘れちゃうってのは大して重要に感じてないってことだもの。
くまざわくん的名セリフは ~ぼくは かたづけるのが にがてだ。なのに、なんでも とっておきたい。~ (本文より引用)だな。
とってもくまざわくんらしい言葉だ(笑)。
2匹が適当な鼻歌を歌ってるイラストが何箇所かあるんだけど、とっても楽しそう。可愛いなぁ~(*^_^*)。
(2008.09.12 読了)
この記事へのコメント
すずな
私には5歳と3歳の姪っ子がいるんですが、いっつも本選びに悩んでしまって^^;;;自分がこれくらいの時にどんな本を読んでたかなぁ・・・と思い返そうとしても思い出せないんですよねぇ。次に贈る時はこの本にしよう!と思いました。
これからもこういう本のレビューも書いていただけると、本選びの参考になって嬉しいなぁ・・・なんて、都合の良い希望も言ってみたり(笑)
水無月・R
そう言って頂けると、嬉しいです。
きたやまようこさんの絵本は、子供は純粋に面白さを、大人はちょっと穿ったシュールさを楽しめます(笑)。
是非、姪御さんたちに読んであげてくださいね。
他のお勧めは長新太さんの絵本ですね。
ひたすら繰り返す場面が「なんでやねん」と突っ込まずにはいられないほど無意味かつシュール。子供は繰り返しネタが好きですからね~。うちの園児な次男も大好きですよ。
香桑
私も、職場の待合室に置く本を選ぶ参考にするため、絵本などのレビューがあると嬉しいです。
子ども向けの本って、意外に大人の人も手に取ったりしますし、いいものほど大人が読んでも楽しめますもの。
私は五味太郎さんやみやにしたつやさんの絵本も好きです。
水無月・R
実は私、小学生な長男の学校で、読み語り(読み聞かせ)のボランティアをやっております。
6年生だって絵本に惹き込まれたりするんですよね~。
私の得意分野は「ナンセンス」「落語絵本」など‘勢いでウケねらっとけ!系‘です(笑)。
お二人に褒めて頂いたので、調子にのっちゃおうかしらん。
また、面白い絵本(大人も笑える)があったら、レビュー書いてみますね♪