実を言うと本作『フリーター、家を買う。』は、日経のサイトでWEB連載されていたときに読んでいたので、再読である。
だけど・・・!やっぱり水無月・R大絶賛!読んだら即萌え!萌えの女神降臨!
の有川浩さんである。スンバラシイ。軽い気持ちで読み始めて、あっという間に引き込まれて、やっぱりいつもの如く、ぎゃひぎゃひいながら、読んでしまいました・・・。

今さらながらの注意事項ですが、ここから先は水無月・Rの大暴走をお許しいただける心の広~い方だけ、どうぞ~(笑)。
亜矢子姉ちゃん、カッコいい・・・!すんごく、はちきんだ!
〔恒例すぎてしつこい解説:「はちきん」とは、男勝りでサッパリとした気性の、芯がシッカリしている女性をさす、土佐弁です。有川さんの描くはちきん女性は、水無月・Rの目指すところであります。〕
まあ、確かに一刀両断、激しく正論、追い詰めて逃さないところは、かなり頑なな感じで怖いけど。
でも、自分を信じてるところ、なんだかんだ言っても、家族を大事に思い、家族の立ち直りを信じている。その強さに、私は憧れる。
再読なせいか、どうもストーリーを追うというより、印象に残る部分中心になって来るのだけど、やっぱり何と言っても、試行錯誤しながらの誠治の成長が、大変気持ちよかった。
最初は「ギリギリ第二新卒」「本気で探せばどうにかなる」に甘えてダラダラしてる、ニートも同然な誠治が、母・寿美子の病気をきっかけに、姉にどやされたり必要に迫られたりしながら、〈働く〉ということに真剣に向きあって、少しずつ変わっていく。
変わるきっかけは、寿美子の病気だったけれど、ただの甘えた男だったら、こんなに毅然と変わって行けただろうか。きちんと繋がっている家族の関係、状況を自分で判断し行動できる誠治の資質、などがあってこそだろうと思う。
だから、安心する。真摯に生きていけば、やり直しは効くし、色々大変だけど何とかうまく回っていくんだ、・・・って。
あちこちで、ニヤニヤしてしまう。有川さんの文章のテンポが、本当に自分に合っているのが分かって、照れてしまう(←うわぁ、アブナイ人がいる!)。ご近所のいじめ話や、お母さんの病気、暗くて重たい話でも、何とか頑張って前向きになろうという、そういう雰囲気が伝わって来るから。
誠治が、逃げないのがいい。途中、蹴躓くこともあるし、足踏みしてしまうこともある。だけど、何とか頑張ろうとあがくその姿が、いいと思う。
父・誠一だって、なかなか寿美子の病気を認められなかったり、誠治に対して高圧的だったりするけど、それでも彼なりに家族を思っているのだと、だんだんわかってくる。最初は嫌~な親父の典型、だと思ってたけど、年齢や地位なりのプライドと闘いながら、少しずつ変わって家族に向き合っていく。
そんな誠一と誠治の親子関係の改善も、良かったと思う。
誠治が就職活動をするときの色々な過程、大変参考になりました。なんせ、私が就職活動をしていたのは・・・遥か遠い過去の事ですので(笑)。いつか再就職する日(多分パートだけど)のために、色々心しておくことにします。やっぱり採用担当者は、応募者のことが分かるのね・・・気をつけよう、うむ。
そういえばWEB連載中に気になってた、「誠治と千葉ちゃんのこの後は?!」が、追加の短編で描かれてましたね~!
おおいに「じれったい愛
」全開だった二人、このままで終わっちゃうの~?!とちょっぴり物足りなさも感じてたんで!すんごく嬉しいですよ。

しかも、語り手は明るくひょうきんな豊川クンである。連載中も、「面白いお兄ちゃんだなぁ~、軽いだけだったらムカつくけど、きちんとしてるところもあるし、なんせ千葉ちゃんに蹴っ飛ばされるところなんか、トホホな香り
が・・・」と、トホホ萌えアンテナがピクピクしていたんですよ。

そしたら、実は豊川も千葉ちゃんに惚れてたとは!!しかも、負けそうなの分かってて、それでも見守っちゃうあたり、「頑張ってるのに報われない」という水無月・R的トホホ萌えに直球ブチ込んできました!
赤面のあまりぽっぺたがどす黒くなっちゃう千葉ちゃんも、可愛いと思います(笑)。
40Kgのセメント袋をイキナリ背負えちゃうガテン系女史で、純情派~!かわいいっ!・・・あ、でもこれは同性だから、こう思うのかしらん。やっぱり男性は、楚々としたか細い美女が顔を赤らめる方がいいのかなぁ・・・。
でもね、千葉ちゃんみたいなまっすぐで真剣な女の子(まあ二十代半ばだけど)は、いいよ!きちんと自立していて、一緒に歩いていける、そしてお互いを尊重しながら支え合うことが出来る、こんな素晴らしい女の子は、そうそういないって!
嗚呼・・・、いつも思うのだ。
有川作品、すんばらし過ぎる、と。
水無月・Rの萌え心は、有川さんの作品によって、より研ぎ澄まされて行きます。
ありがとう、有川さん

(2010.06.11 読了)
この記事へのコメント
香桑
むちゃくちゃじれったい愛でしたねーっ!!
どす黒い頬の千葉ちゃんの魅力がわからん男の人はだめです。
頑張る人は報われる。有川作品のそんなところに、ほっとします。
苗坊
愛を語っていますねぇ。分かりますよ。有川さんの作品は恋愛のバイブルなんです。私の中で^^;
始めは暗かったですが、その分誠治の頑張りがとても伝わってきましたよね。
姉ちゃん、カッコイイです。私も、有川さんの作品に登場する女性って憧れかも。
そして、やっぱりじれったい恋愛ですね^^
2人の不器用にも好きあっている感じがとてもかわいかったです。
じゅずじ
男ってなんでちっぽけなメンツにこだわるんでしょうかねぇ(笑
でも立ち上がっていく男の姿はやっぱり熱いです(^^ゞ
すずな
女の子がカッコいいのが有川作品の魅力のひつでもありますよね~。姉ちゃんもだし、千葉ちゃんも!私も少しでも見習いたいものです…^^;
水無月・R
じれったい愛は、いいですね~。WEB連載時代の物足りなさがちゃんと補完されてて、とっても嬉しかったです♪
そうですよ、千葉ちゃんはイイ女ですよね!
そして、頑張ったらちゃんと報われる。
日和らず、きちんと生きていくことの大切さ、というのも伝わって来る作品でした。
>苗坊さん。
男前なぐらいに潔いのに、どこか素朴で純情可憐、そんな千葉ちゃんが素敵♪
片思い決定なのに、見守っちゃう豊川は、いい奴です(笑)。
もちろん、ちゃんと気持ちをつなごうと動き始めた誠治も!(^^)!
有川作品を読むと、ホントにドキドキワクワクしますよね~!
水無月・R
何をおっしゃいますやら♪
誠治と誠一が、お互いに影響しあいながら、ちゃんと前を向いて努力するところが、良かったですよね~。
>すずなさん。
いやぁ、そんなぁ(^_^;)。
でもホント、有川作品の女の子は、ホントはちきんです!あの筋の通ったカッコよさは、スンバラシイですよね♪
ERI
生きていく力って、絶対誰にでもそなわってる。有川さんのエールは、いつも心に真っ直ぐ届いて気持ちいいですよねえ。
水無月・Rさんが萌える気持ち、よーくわかります(^◇^)
あ、私も千葉ちゃん素敵だと思いますよ!
水無月・R
お褒め頂いで、お恥ずかしい限りです♪
例によって例の如く、自己陶酔に近い(笑)。
有川さんの物語は、きちんとした大人が一生懸命やっていって、ちゃんと報われるところが、本当にいいです!
もちろん、あの文章のテンポの良さも、たまりません!(^^)!
june
有川さんの作品はやっぱりいいですよねー。
一生懸命やっていけばきっと大丈夫!そんなふうに思えて元気がでました。
今回はラブロマは控えめでしたけど、それでもよかったですね。千葉ちゃんの魅力がわかる男の子たちを書いてくれたのもうれしかったです。
水無月・R
千葉ちゃんの良さが分かる男子、絶対カッコイイですよね!
背中を預けて、一緒に戦っていける感じが、すっごくいいです。
私も、そういう存在にならねば!って思いました(^_^;)。
yoco
愛がめっちゃ伝わってきますね・・・!笑
お姉ちゃんかっこいいですよねぇ、ほんと。あんなに筋が通ってて空気も読めて気遣いもできて・・・かっこよすぎます。
正しい人と正しさを振りかざす人と正しくあろうという人と…似てるようで違いますが、お姉ちゃんは常に正しくありたいと踏ん張って生きてきた人なのかなぁと。憧れます。
そしてやっぱり恋愛ですよね・・・!!
千葉ちゃん、いいですよね。豊川見る目がある。。!でも豊川にも豊川で何かしらむくわれてほしい。。。
ほんととにかく大満足すぎる1冊でしたね。
水無月・R
えへへ~、有川作品では理性を見失うことがフツウになっている私でございます(笑)。
私、有川作品に登場する「はちきん女性」が大好きでして!芯がしっかりしてて、素敵すぎます♪
豊川が報われる日…!いいですね!いつか来てほしいです!