・・・わぁぁぁぁぁ!!!う、あううう、うくく・・・。
ちょっと宮木あや子さんたらッ、思いっきり笑っちゃったじゃないのよもう!んもう~、宮木さん、好きだわぁ。なんかもう、ずっと笑ってた気がしますわ~。
実を言うとね、『婚外恋愛に似たもの』というタイトルから、不穏系なのかなって勝手に思ってたんですよ。いい意味で、裏切られたわ~。でもアレか~、そういや確かに、表紙の美人は似合わぬ応援うちわを持ってたりするのよねぇ。
男性アイドルグループを養成する芸能事務所・ディセンバー。その事務所に所属するメジャーデビュー前のアイドルユニット・スノーホワイツのファンである5人の女たち。まったく別々の階層に所属する彼女たちは、普通なら交流が生ずることがないんだろうけど、スノーホワイツの5人のメンバーそれぞれの熱狂的ファンであることと、ひょんな出来事から繋がっていく。
なんでも上から屈辱の三番目の桜井、下から三番目の益子、いつでも衒うことなくトップを張ってきた隅谷、ど真ん中で切り抜けてきた山田、ずっと最下位だった片岡。
あからさまなんだけど、この女の格差は、あるなぁ。そんで、その階層って、確固としてあって、なかなか乗り越えられないんですよねぇ。
だけど、美醜と境遇と頭脳もこの階層に全部合わせてるってのは、ちょっとステレオタイプすぎやしませんかね。もちろん、物語としての面白さがそこにあるんで、物語上はこれで良し、ですけどね(笑)。
実際は、美人だけどアタマ悪いとか貧乏だとか、不細工だけどアタマがよくて経済的に安定してるとか、色々なバリエーションがありますから・・・。とか書きつつ、自分は美醜・頭脳・境遇、どの辺かなとか考え始め・・・、う~んやっぱり考えたくないな。悲しいわ…(笑)。物語で大笑いするぐらいで止めておく方が幸せだやね。
しっかし、相変わらず宮木さん、容赦ないっすね(笑)。この痛さと笑いの共存、素晴らしすぎる。
35歳、夫あり(隅谷は独身だけど)で、アイドルしかもデビュー前のユニットに入れあげてるって、結構すごいことだと思うんだけどでも、いいトシしてアイドルぅ?!的なイタさではない。それぞれの階層は、それぞれなりに悩みがあるっていうのが、痛い感じだな~。そっか~。常にトップで何にも不自由してない隅谷にも、いろいろあるわけですねぇ。
私自身は、アイドルとかそういうのに熱中したことがないんで、出待ち入り待ちとか、ファン心理とか、イロイロ面白かったです。納得することやら感心することやら。
超アイドル多数所属の某芸能事務所がモデルなんですよね、たぶん。私もJ事務所のアイドルさんたちは好きですね。彼らは礼儀正しいし、清潔感があって、一生懸命頑張ってる感じがとてもするから。益子じゃないけど、こういう息子がいたらいいよねぇ(笑)。いや、うちの息子は益子の息子ほど大変な感じじゃないけど。
美人度上位二人の、率直さがたまらんですなぁ。本人目の前にして「ジャバだ」って言うか?!普通。しかも、コートが緑だったら「モリゾー」って・・・。あれですよね、愛知万博のキャラクターですよね、モリゾー(笑)。
うわぁ、全然内容に触れてません(笑)。
まあ、とにかく笑えます。35歳というと、私より少々年若い皆さんですが、あるあるネタもたくさん。
そして、アイドルファンというつながりあってこそなんだけど、この5人っていいなぁ。正直だし、羨ましいと思うぐらいはあっても、妬まない。お互いが遠慮なくいろいろ言い合える、この不思議な友情、いいですなぁ。
最後の「茄子のグリエ~愛して野良ルーム2」で、ちょっとお互いが「ああこの人、私のことこんな風に考えてるな」って思ってるの、すごくリアル。
そんなまとまってるようで、ばらばらな感じのこの5人が迎える物語のラストは、祝福に満ちている。
ずっと応援し続けた、愛してやまないスノーホワイツがメジャーデビュー。
これからも、彼女たちは全身全霊かけてスノーホワイツを愛しつくすことだろうと思うと、なんだかあたたかい気持ちになる。
あ、そうそう。それぞれの章のタイトルが、割と売れた書籍のタイトルのパロディーです。なんか、ニヤニヤしちゃいますね。
(2013.03.27 読了)
この記事へのコメント
苗坊
面白かったですねー。ファン心理も変わるところが満載でひーひー笑って読みました。
宮木さん自身がとあるJ事務所のグループのファンなんですよ^^なのでこんなに素晴らしい作品が書けたのです。
ちょうど宮木さんが応援されているグループも去年デビューしたので重なっていて、私は読んでいて鳥肌が立ちました^^
香桑
野良ルーム2のお互いに隠しているわずかばかりのわだかまりが、とてもリアルでした。
そんな風に思うところがないわけではないけれど、ってところが、なんともいえなかったです。
現実の人付き合いには、こういう裏側の気持ちがつきまとうと思うから。
あるあるネタに笑いがながらも、ちょびっとわが身を振り返ったりしました。痛くて笑える宮木ワールド。
ありえないぐらいのステレオタイプにしないと、痛すぎて笑えなくなったかも(^^;;
次は40歳女子で、書いてもらいたいものです。
水無月・R
やっぱり、宮木さんJ事務所のグループのファンなんですね♪スゴ~く、ファン心理がリアルだなぁと思ってました(#^.^#)。
とにかくこの作品、大笑いして、楽しかったです。(家族には可哀そうな者を見る目で見られましたが)
水無月・R
「野良ルーム2」の、お互いがちょっと引っかかりを持ちながらも、それでも付き合って行ける関係の確かさ、ていうのは、ホントにリアルですよね。
うわぁ。40代女子で書かれたら私、涙なくしては読めないかも~。身に覚えがありすぎて(笑)。
すずな
ファン同士で繋がっていくというのは「あ~わかる、分かるよ~」と思いながら読みました。自分の経験と重なるところもあったりして、身につまされる部分もありましたけどね^^;でも、楽しく読めました~。
水無月・R
宮木さん、ホントにうまいですよねぇ。
笑いながらも、ちょっぴり切なくなったり、温かい気持ちになったり(そして少し我が身を振り返って悲しくなったり(笑))。
ファンであることで、こんなに違う人たちがつながっていけるというのが、とてもよかったです。
yoco
いやーほんと楽しく読みました!
一歩間違うとイタイのかもしれませんが、突き抜けるとすがすがしくていいですね。隅谷さんとか、好きなものに対して柔軟に動けるように仕事も変えてますしね・・・!
潔くて格好良い。
タイトルがパロディになってる・・・って言われてみれ気付きました。確かに・・・!!
これ、めっちゃおもしろいですね。。。こんな小さなところにも小ネタがあるとは。宮木さん楽しすぎる…笑
ちなみに話はそれますが、私最近面倒臭がってインデックスの更新を疎かにしてましたが、一覧になってるとやっぱり見やすいな。。。と改めて思った次第ですが、水無月さんの最新バージョンのインデックス楽しみにしてます^^
水無月・R
もうホント、素晴らしく楽しかったですよね!!
好きなものに対して、とてもまっすぐで正直な彼女たちは、とても輝いてたと思います。
宮木さんのうまさは、もちろん物語そのものにもあるんですが、小ネタが仕込まれててニヤニヤすることや、別の作品の人がちょっと出てくるところとか、とても素敵ですよねぇ。楽しいです。
インデックス、使い勝手はどうかなと思いますが(笑)。自己満足で終わるような気も(笑)。
MORIKANAKANAKO
私は恋愛自由主義者なので、婚外恋愛も事実婚も本人同士が良ければ全然賛成なのですが、上原多香子さんのニュースを見て少し考えさせれました。
上原多香子さん、美人だけれど、ご主人を自殺に追い込むなんて、とんでもない悪妻で最低な女性ですね。TENNさんやTENNさんのご遺族の気持ちを考えると切ないです。損害賠償請求や慰謝料請求されて当然です。きれいな花には棘があるのでしょうか。
現実は小説よりも奇なりですね。
水無月・R
この物語から、現実の事件に思いを馳せられたんですね。
小説よりもセンセーショナルな事件、というものもあるものですね。