融通の利かない、生真面目な女性検事・竹村凜々子。
彼女の悪戦苦闘を描いた『正義のセ』。名エッセイスト・インタビュアーな阿川佐和子さん、私この人の作品好きなのよね、と思ったんだけどブログ始めてから阿川さんの作品てアンソロジーでしか読んでないわ(^_^;)。
エッセイも面白いし、TVの発言も好感が持てるし(さっくりと毒を含んでたりするんだけど)、読んでいこうかな。
面白かったんですけどね、なんか普通だったので、逆にびっくりしました。
一つ一つの章で、そこそこの事件は起こるけど、盛り上がりが足りない感じ。でも、日常って、こんな感じよね。つまりは凄くリアルなのかもしれないなぁ、なんて思います。
しかしねぇ、主人公の凜々子がまあ、ガチガチの大真面目でですね。なんか身につまされるわ~。いや、私は凜々子ほど真面目だったり頭良かったりはしないんですけどね。もうちょっと柔軟に物事に対すればいいのに、なんて思いながらも、自分もそういうカッチン玉なところあるもんなぁ~なんて、苦笑しちゃうわけですよ。
で、苦笑しながらも、凜々子がどうやってそのしちめんどくさい性格と現実とに折り合っていくのか、気になって読んでました。
凜々子がガラッと変わるわけでもないし、周りが凜々子に合わせてくれるわけでもないから、かっちりとした解決はないのだけど。
凛々子の頑なさをちょっと心配しながら、続巻を楽しみにしたいと思います。
(2013.12.26 読了)
『正義のセ』 本稿
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