早川いくをさんの〈へんないきもの〉シリーズが大好きな私。
丸山貴史さんの〈ざんねんないきもの〉シリーズも実は注目してたんですが、出版されて久しく今更どうだろう…と思ってたところにこの『わけあって絶滅しました。』が書評で紹介され、やっぱり読もう!ということになったのでした。
結構、図書館で順番待ちしましたよ~。
いやぁ、トホホな生物満載で、読みながらニヤニヤしちゃいました。
地球生誕以来、様々な生物が生まれ、進化し、絶滅し、新たな生物が繁殖し進化し、を繰り返してきました。
隕石落下、気温の大変化、火山の爆発連鎖、など様々な出来事があり、大絶滅は5回あったそうです。
そして現在、オゾン層破壊による温暖化よりももっと主要な原因となっているのが「我々人間のせい」。
なんか申し訳ないですなぁ・・・。
生物たちの生態系や種の絶滅などに関心がなかった時代の「食料にするため」とか「毛皮が綺麗だったから」だけでなく、生息地域の人間浸食や環境破壊、って切ない・・・。
特に切ないのは「ヨウスコウカワイルカ」。絶滅年代「21世紀」って!何とかならなかったのかなぁ。パンダ以外にも絶滅危惧種には気を配ってくれよ、中国・・・って思っちゃいます。いや、こういう言い方良くないかな。う~ん・・・。
生物の進化も、よいこともあれば悪いこともあるんですねぇ。環境特化しすぎて、急激な変化についていけなくなるとかもあるのですね。
あまり進化しないで変わらずに居たら、生き残って来れた生物ってのもいます。・・・すごいですねぇ。
それそれの生物たちにキャラ付けして、彼らの口から絶滅の理由と過程が軽妙に語られるんですが、それが面白い。
早口な奴、陽キャラ全開なパリピ系、陰キャでしんねり生き残った系、優しくとつとつと語るもの、悔しがってるものもいれば、達観してるものもいる。
一番好きなのは、絶滅を免れて生き残った「オポッサムさん」の肝っ玉母さんキャラ。ちょっと憧れる(笑)。
よくわかったのは、〈巨大鳥類はアカン〉ということですね(笑)。
まず、大きすぎて飛べなくなる。すると、環境変化で食べる物が無くなってしまう。或いは、今まで対抗する肉食動物がいなかった生息地に人間を含む外来生物がやってきて、あっさり狩られちゃう。
飛べないから逃げるのもなかなか難しいし、生息地を変えることも容易じゃないし、餌もたくさんいるし、大変ですなぁ。
昔、動物園でダチョウにつつかれそうになってビビった私としては、それよりもっともっと大きい鳥類が闊歩してたとか、結構恐怖です。
まっすぐすぎて滅んだカメロケラスさんの次にこんがらがって絶滅したニッポニテスさんを並べるという、絶妙な構成もいいですよね。同じ「頭足類」(ヤドカリみたいな感じの形状)なのに、進化の結果が真逆で、結局どっちも絶滅しちゃったんですねぇ。なんともトホホな。
いやもう、載ってる生物全部について言及したい(笑)。
ざんねんすぎる絶滅理由、切ない絶滅理由、理不尽な絶滅理由、どれも実はほぼ推測なんだけど。
面白いから、よし(笑)。
ちなみに、もう続巻が2冊も出てるみたいですね。これは読まねば(笑)。
〈ざんねんないきもの〉シリーズも、是非読みたいな。・・・〈読みたい本リスト〉が長くなるけど、楽しいんだもの、すごく(笑)。
(2020.12.05 読了)
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