時々「お金」についての書籍を読むことにしているのですが、本書『きみのお金は誰のため ~ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」~』も、その流れで〈読みたい本リスト〉入りしていたものです。
著者・田内学さんは、元外資系証券マンで「お金」に関する書籍をたくさん記されている方です。
本書、O市図書館ですごい順番待ちの末に、やっと私の手元に来ました。
難しい経済や社会の話ではなく、中学生の主人公にもわかりやすいように「お金」について教えてくれるので、私のような中途半端な知識の人間でもわかる内容でした。
中学生の優斗は、ひょんなことから大きなお屋敷で「お金の謎」について教えられることになる。
「お金自体には価値がない」「お金で解決できる問題はない」「みんなでお金を貯めても意味がない」
大きなお屋敷で「お金の向こう研究所」のボス(関西弁でしゃべる、小動物のような初老の男性)のお金についての話を聞くうちに、世間一般で通っている「お金がなければ幸せではない」や「将来のためにお金は貯めるべき」などの欺瞞が暴かれる。
何度も屋敷に通ううち、優斗はお金についての見識を新たにすることになるのだが・・・。
ボスの話、なんとなくわかるけど完全には納得できない私は、たぶんお金の奴隷なんですね(笑)。
読了してもなお、「それでもお金は欲しい」と思ってますから・・・ダメじゃん。
まあ、お金そのものではなく、その向こう側にある〈人々の働き〉や〈未来を良くしようという志〉が大事だってことね・・・ていうのは、上っ面な感想なんでしょうねぇ。
「お金自体には価値がない」は、大体わかりました。
「お金で解決できる問題はない」は、つまりは「お金」ではなく「そこに提供される労力や物事」が解決するのであるということなのかな…?と思っていますが、合っているのかしら。
「みんなでお金をためても意味がない」は、溜め込むことではなく経済を循環させ誰かの役に立つことという意味があるってこと・・・?
どうもこの作品は、わたしには響かなかったです。
物語の最後に、ちょっと泣ける話を持ってきたところ、逆に残念に思ってしまいました。
「いい話」に仕上がりすぎ?な感じが、ちょっとねぇ。
すみません、金の亡者(奴隷)のたわごとだと思って下さいませ。
(2024.02.27 読了)
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