10編のシスターフッドの物語たち。
ただ・・・、う~ん、なんか私が読みたかったシスターフッドとは違う物語が多かったかな~。
シスターフッドの定義がよく分かってないのかな、私。
サラ・カリーさんをはじめとする10人の作家たちからなるアンソロジー、『覚醒するシスターフッド』。
ちょっと、難しかったです。
柚木麻子さんの「パティオ8」や、藤野可織さんの「先輩狩り」、桐野夏生さんの「断崖式」なんかは、よかったんだけどな~。
女性同士の連帯によって事態を切り拓いていくことや、閉塞した世界の中で互いに助け合うことなど、私が「シスターフッド」に期待する要素がそこにはあったので。
「老いぼれを燃やせ」とか「なあ、ブラザー」とかは・・・正直よくわからなかったです。
一番よかったのは、「先輩狩り」。
ウィルス性パンデミックを抑え込むことが出来ないまま、何年も過ぎてしまった世界。
ステイホームで隔離されている女子高生たち(とその家族)だけが集められた街で、夜な夜な街を彷徨する女子高生たち。
彼女たちに密かに忍び寄る、「女子高生を連れ去る幽霊の先輩」のうわさ。
主人公・ちぇるしーは、実はもう40歳になっていたのだ。何年も、何年も続く、感染症から隔離されて。人生を一旦停止させられて。
なんてディストピア。
シスターフッド、難しかったな~。
あんまり〈覚醒〉してなかったと感じてしまうのは、私の感覚が鈍いからかしら・・・。
(2025.10.10 読了)
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