『グレイヘアと生きる』/近藤サト 〇(エッセイ)


近藤サトさんがグレイヘアになって話題になった時、「いいな、素敵だな」って思ったんですよね。
それまでは「中途半端に白髪交じりになるぐらいなら、いっそ一気に白髪(シルバーヘア)になりたい」と願っていたんですけど。
現実問題、それは難しい話なので、「ある程度までは染めて、ある日突然やめる・・・のも難しいよなぁ」と悩むほどではないけれど、気にしてはいました。
タイトルもいいですよねぇ、『グレイヘアと生きる』って。
どんなふうにサトさんが〈グレイヘアと生きていくこと〉を決めたのか、知りたくて読みました。

実は私、かぶれるのが怖くてパーマもカラーもしたことがないんです。日焼けも怖くて、夏場は帽子や日傘で完全防備。
おかげさまで、年齢の割には白髪が少ないので、白髪染めもしたことがありません。
ですがやはり、寄る年波には勝てず、50代半ばにしてチラホラと白いものが目立ち始めました。
「やっぱり、一気にシルバーヘアにはならないか・・・」「であれば、染めずにこのままグレイヘアに移行したい」という思いが膨らんできました。
そして、以前からグレイヘア関連で知っていた近藤サトさんがエッセイを出していることを知って、読んでみようという気になったのでした。

ただし、サトさんはお若いころから白髪染めをし続けて、ある日「災害時持ち出し品に白髪染めを入れようとしてた自分」に愕然として、その後も紆余曲折ありながらも、グレイヘアへと舵を切ったので、最初から染めないで行きたいという私とは、ちょっと違います。
多分、移行期は、私の方がかなり長くなるでしょうね。チラホラからみすぼらしくないグレイまで進むには、覚悟が必要だし、「グレイヘアに理解のある美容師さん」と出会わなければいけないでしょう。
ううむ、前途多難(笑)。

まあ、移行の問題はその時にならないと、どうにもならないので、この際置いておくとして。
白髪染めをやめてグレイヘアになった時「集団から抜けた感」で、とても清々しかったことや、グレイヘアになったら鮮やかな色を着こなせるようになったこと、老いることで人生経験を積むんだから「若さ」信仰から抜け出して堂々と自分のやりたいことをやればいいことなど、気持ちが明るくなるようなことがたくさん書かれてました。

もちろん、白髪染めをやめてすぐにその姿に慣れるわけではなく、鏡を見てぎょっとしたり落ち込んだりすることもあったり、「染めた方がいいわよ」としたり顔で忠告してくる人がいたりもして、そう簡単に「グレイヘアになって毎日ウキウキハッピー」というわけにはいかないことも。

だとしても、やっぱりグレイヘアは素敵ですよ。
大人の貫録を感じさせますもんね。
ただし、下手をすると「ズボラで染めていないだけのヒト」になってしまうので、身だしなみには気を遣わなければいけないとは思いますが。
たぶん、髪のツヤ感とか櫛通りの良さ(ボサボサじゃダメ)が重要な気がします。
きちんとメイクをすることも大事かな。

グレイヘアに白い服は似合わない、というのがビックリでした。
そして、それに気づくまで、サトさんがやたら白い服を買って失敗し続け、スタイリストさんに言われて「早く教えてよ!」と思った話、ちょっと微笑ましいなって思いました。死に装束になっちゃうのね(笑)。

もうちょっと、グレイヘアのファッション(服装・メイク・髪型)の写真が入ってたら、もっとよかったのにな~なんて。
グレイヘアにする心得とか、気持ちの持ち方、考え方をたくさん書いてあったのは、それはそれでよかったんですが。
グレイヘアにするモチベーションを、視覚で刺激されてみたかったかな~。

(2026.05.01 読了)


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